犬の発情期~妊娠期・授乳期

1. 発情期~妊娠期

メス犬には1年に1~2回の発情期があり、発情周期は発情前期・発情期(排卵時期)・発情後期(妊娠期)・無発情期の4つの段階に分けることができる。
犬の妊娠期間は63日前後で、妊娠6週目までの妊娠前期と、妊娠6週目からの妊娠後期に分けて考える必要がある。妊娠前期は胚から胎児が形作られる時期で、この時期には母犬の体重はあまり増加しない。妊娠後期は形作られた胎児が成長する時期で、母犬の体重が大きく増加する。

2. 授乳期

授乳期は生涯でもっとも多くのエネルギーや栄養素を必要とする時期である。犬の母乳は牛乳と比べてエネルギー含有量が多く、1kgあたり1,200~1,500kcalのエネルギーを含む。母乳の産生は授乳期4週目にピークを迎え、産子数にもよるが、通常の約3~4倍のエネルギーを必要とする。
授乳期にもっとも重要なことは、母犬の体重減少を最小限に抑えることである。

3. 発情期~妊娠期・授乳期の食事

【発情期~妊娠前期】

この時期は、発情、妊娠の維持、胎児の形成に関係する栄養素が必要である。すなわち、性ホルモンの合成に関係するβ-カロテン、性行動に関係するチロシン、妊娠の維持に必要なビタミンAおよびビタミンE、DNAの合成に不可欠なビタミンB9(葉酸)、脳の神経細胞の合成に必要なEPA/DHA、さまざまな酵素の補助因子として働き、性周期・卵胞の発達・排卵・受精などに影響する、亜鉛マンガンなどのミネラルを十分に摂取することが重要である。

【妊娠後期~授乳期】

妊娠後期は胎児の成長のための栄養素が必要である。すなわち、骨の成長に不可欠なカルシウムマグネシウムなどのミネラル、筋肉だけでなく骨(成分の約3分の1はタンパク質)の成長に必要なタンパク質、エネルギー源になるほか細胞膜の成分としても必要な脂肪などを十分に摂取しなければならない。
授乳期は妊娠後期と同じ内容の食事を与えるが、維持期の約3~4倍のエネルギーを必要とするため、エネルギー密度が高く、消化性が高い食事であることも重要である。

4. 発情期~妊娠期・授乳期の犬に大切な栄養成分

●性ホルモンの合成に関係する:
●妊娠の維持:
●DNAの合成:
●脳の神経細胞の合成:
●骨の成長:
●筋肉の成長:
●エネルギー源となる、細胞膜の成分となる:

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