答え
NO
ワンちゃん・ネコちゃんが高齢になると「何でも控えめにした方が良いのでは」と考える飼い主さんがいらっしゃいます。高齢期では、控えた方が良い栄養素もありますが、同時に積極的に摂らせてあげたい栄養素もあります。
■ 解説
猫に関するある研究によれば、7歳前後(ヒトで約48歳)の中高齢になると、若い頃より動かなくなり消費エネルギーが減るため、太っている猫が半数近くを占めます。しかし、さらに高齢になると嗅覚の低下に伴う食欲の低下や消化吸収能力の衰えなどから、やせていく傾向がみられます。15歳(ヒトで約73歳)を超えるとやせている猫が半数を占めるようになります。
中・高齢期用のペットフードに変えると、「含まれている栄養素が少なくてパサパサしているのでは?」と思われている飼い主さんがいらっしゃいます。しかし実際には、タンパク質や脂肪などの栄養素は必要に応じて増やしていることもあります。また心臓や腎臓などの機能低下にあわせて、リンを低減したり、関節のことを考えてグルコサミンなどの成分も加えたり、さらに抗酸化成分を加えるなどの調整をしています。
中・高齢期になったら、年齢を考慮してフードの見直しをしてあげることが、犬と猫の健康維持と長生きにつながります。