栄養成分名
サイリウム
分類:食物繊維(源)
基本情報/一般的な供給源
- ●可溶性繊維を豊富に含み、水に溶けてその重量の10倍もの水分を吸収し、ゼリー状になるが、大腸ではごく一部しか発酵されないなど、独特な特徴を持つ。
- ●イランやインド原産のオオバコ種子や種皮に含まれる。
体内での働き
- ●サイリウムは保水力が高く、水分を吸収するとゼリー状になって膨らみ、粘性を持つことから様々な働きをもつ。以下の働きについて、犬や猫での報告がある。
【便秘】
- ●便を軟らかく保ちその排泄を促進するため、便秘を緩和する(Voderholzer 1997 , Freiche 2011)。
【下痢】
- ●腸管内粥状物の粘性を増し、糞便の進行を調節するため、下痢を緩和する(Bliss 2001)。
【体重管理】
- ●胃の内容物が小腸へ流入する時間を遅らせるため、満腹感の持続をもたらすとともに、適切なタンパク質の消化を助ける(Xu 2005)。
【糖尿病】
- ●消化管粘膜表面への糖の輸送を緩やかにするため、糖尿病のネコの食事管理に有用性が高いと考えられている(Nelson 2000)。
※一般的な可溶性繊維は腸内細菌によって発酵するが、サイリウムは発酵性が低いため、その性質を保ったまま排泄されるという特徴をもつ。よって消化に対する許容性を変化させることはない。