栄養成分名

銅(Cu)

分類:微量必須ミネラル

基本情報/一般的な供給源

  • ●生体内にごく微量でしか存在しないが、補酵素として非常に多岐にわたる代謝反応にかかわる。
  • ●肉類(ラム肉、豚肉、カモ肉)およびタンパク含量の高い豆類(エンドウ豆、レンズ豆、大豆)などに含まれる。銅は、鉱物塩の形でペットフードに加えられるが、酸化銅は生物学的利用率が低い。

体内での働き

被毛の色素】

  • ●メラニンの合成に必要な成分である(チロシナーゼ補酵素機能)。

肝臓

  • ●過剰な銅は胆汁により排泄されるが、一部の犬種では肝臓に蓄積しやすい傾向がある(図1)ため、銅濃度の少ない食事が推奨される(Fieten 2014)。

【その他】

  • ●小腸内でのの吸収およびヘモグロビンへの鉄の取り込みを促進し、抗貧血因子の1つとなったり、腱のコラーゲンや神経系のミエリンの合成を助ける。消化管内での銅、亜鉛、鉄の吸収は相互依存的であり、鉄あるいは亜鉛の量が過剰であれば銅の利用率が減少する。

フードにおいて期待される役割

肝臓のサポート】

  • ●肝臓に銅の蓄積を生じやすい犬種および、肝臓の機能低下による銅の蓄積が考えられる場合には、銅含有量の少ない食事が推奨される(Fieten 2014)。

過剰/欠乏

【過剰】

  • 肝臓に銅の蓄積を生じやすい犬種あるいは胆汁鬱滞などの場合、肝臓に過剰に蓄積して毒性を示すことがある。

【欠乏】

  • 被毛の質の低下と退色(Zentek & Meyer 1991)(図2)。貧血や下肢の過伸展が起こることもある。
  • 亜鉛カルシウム含有量が過剰なホームメイド食を与えられている子犬などに認められる。

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