栄養成分名
FOS(フラクトオリゴ糖)
分類:食物繊維
基本情報/一般的な供給源
- ●ショ糖に果糖が1~3個結合したもので、消化されにくいオリゴ糖の1つ。
水に溶け、腸内細菌により発酵する。
体内での働き
【消化器】
- ●大腸内において、乳酸菌やビフィズス菌などの「善玉菌」が栄養源として利用する(発酵)。大腸菌やサルモネラ菌などの「悪玉菌」には利用されないため、腸内で善玉菌が増え優位な環境となる(Buddington1998)。
- ●この善玉菌の利用過程(発酵)において複数のメリットが報告されている。
①この過程で発生した短鎖脂肪酸などは、結腸粘膜細胞の栄養となるため、さらに腸内環境を改善する(Vickers 2001)。
②発酵に伴って結腸内容物が酸性化するため、アンモニアの産生と吸収が減少する。 - ●また、善玉菌はアンモニアの産生が少ないため糞便の臭いが減ることも知られている(Hussein andSunvold 2000)。このような働きからプレバイオティクス成分として腸内環境を良い状態に保つことに役立つ(Swanson 2002a)。
【その他】
- ●ビートパルプとの混合物で、犬の血中脂質を低下させたという報告もある(Diez 1997)。
フードにおいて期待される役割
【消化器のサポート】
- ●腸内環境の健康に配慮して。また、その結果糞便の臭いの減少が期待される。
過剰/欠乏
- ●糞便中の水分を増加させるため、過剰摂取は軟便の原因となる。摂取量の調整が必要となる。