栄養成分名

EPA / DHA

オメガ3系多価不飽和脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)

基本情報/一般的な供給源

  • ●エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)は海水魚の魚油に多く含まれる脂肪酸である。植物性プランクトンや単細胞藻類にも含まれる。
  • ●体内では同じオメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸から作られる。
  • ●体内で代謝されて、炎症を抑制する物質が作られるほか、様々な働きをする。
  • ●特にDHAは脳や網膜で最も多い脂肪酸であり、胎児や成長期など体組織が発達する時期に大事な栄養素である。

体内での働きとフードにおいて期待される役割

【炎症を伴う様々な疾患】

  • ●抗炎症作用をもち、様々な部位で炎症性生理活性物質の合成や炎症性細胞をおさえるように働く(Kevin 2000)ことを期待して。

【皮膚】

  • ●抗炎症作用を持ち、犬アトピー性皮膚炎の治療においてステロイド薬を減薬することができた(Saevik 2004)。

【関節】

  • ●関節炎の症状が改善し、痛み止め(抗炎症)の投薬を減らすことができた(Roush 2010, Fritsch 2010)。

心臓および腎臓

  • ●抗凝血作用や血管拡張による降圧作用など様々な作用があり、心・腎機能を保護する。
  • ●心臓病の犬は血中のEPA/DHA濃度が低いことが報告されており、魚油の補給により、心臓病の犬の食欲不振や悪液質の一部が改善した(Freeman 1998 )(図1)という報告や、不整脈による犬の突然死を抑制したという報告もある(George 1999)。
  • ※ 悪液質:“筋肉の減少を伴う体重減少”を特徴とする代謝異常。心臓病を進行させて生存期間を短くする最大の要因といわれている。

  • ●犬の研究で、魚油の補給が炎症を軽減し、全身の動脈血圧を下げ、血中コレステロール濃度を低下させ、腎機能を保護すると報告されている(Brown 1996, 1998a 1998b, 2000 )(図2)。

【腫瘍(がん)】

  • ●腫瘍の成長速度が遅くなったり、生存期間や寛解期間が延長したという報告がある。
  • ●リンパ腫の犬で生存期間や寛解期間の延長が見られ、副作用は認められなかった(Ogilvie 2000)。人でも、悪液質に陥っている患者の体重、QOL(生活の質)に対して有益であることが示されている(Barber 2001, Fearon 2003)。

※寛解期間:症状が落ち着いて安定した状態

高脂血症

  • ●犬やその他の動物種で高脂血症や動脈硬化に対する効果が示されている(Bauer 1995)。

【認知機能】

  • ●人の認知症患者で、DHA摂取群に計算力、判断力などの改善が認められた(宮永 1995)。そのほか脳機能の向上などの報告がある(鈴木 2003)。子犬の認識機能の発達に関する報告がある(Russ 2005, Heinemann 2005)。

妊娠・授乳期/成長期

  • ●神経細胞の細胞膜の構成成分として働くため、胎児の正常な成長と発達のためには、妊娠中の犬猫の食事中に不可欠である。
  • ●また子犬・子猫の脳や神経系の発達は、胎児期だけでなく生後数週齢にわたり続くため、この期間に母乳や食物からEPAやDHAを十分に摂取することが、脳や網膜の発達を助ける(Russ 2005, Heinemann 2005)。
  • ●人の研究で、妊娠授乳期の母親が補給することで、子供の食物過敏症が減少するという報告がある(Korotkova 2004)。

高齢期

  • ●高齢期に増えてくる様々な問題に配慮して(関節、心臓、腎臓、認知機能等)。

過剰/欠乏

  • ●過剰摂取は免疫機能障害を起こすことがある。

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