フードを給与量表どおりに与えてはいけない?

  • 食事
2021/12/03

ワンちゃん・ネコちゃんが健康で長生きするためには、適正体重を維持することが大切です。 実際に適正体重のワンちゃん・ネコちゃんは、肥満のワンちゃん・ネコちゃんよりも平均寿命が長いことが報告されています。
それでは、適正体重を維持するためのフード給与量はどれくらいでしょうか?

ほとんどのフードはパッケージなどに給与表が記載されています。
その給与表に従って、ワンちゃん・ネコちゃんの体重の欄に書かれている量を与えている飼い主さんが多いと思います。
ところが、その量が必ずしもあなたのワンちゃん・ネコちゃんにとってふさわしい量とは限りません。
混乱されるかもしれませんが、むしろ適切な量ではないことのほうが多いくらいです。

みなさんのワンちゃん・ネコちゃんにとって適切な量とは、適正体重を維持できる量です。 でも、給与表に書かれている量は、「その体重の平均的なワンちゃん・ネコちゃんにとって適切な量」です。
運動量などは個々のワンちゃん・ネコちゃんによって違うので、みなさんのワンちゃん・ネコちゃんの運動量は平均よりも多い、または少ないかもしれません。
そのため、給与表どおりに与えていても、過不足が起こることは珍しくないのです。そこで、給与表の正しい使い方をお教えします。

給与表の正しい使い方

ワンちゃん・ネコちゃんが現時点で適正体重の場合には、下記の手順で確かめることができます。

  • ① ワンちゃん・ネコちゃんの体重を確認する
  • ② 給与表のワンちゃん・ネコちゃんの体重の欄に書かれている量をはかって与える
  • ③ 1~2週間後に体重を確認する
  • ④ 適正体重が維持できていれば、そのままの量を与え続ける
    →もし体重が減っていれば、フードの量を少し増やす
     もし体重が増えていれば、フードの量を少し減らす
  • ⑤ ③~④を繰り返し、適正体重が維持できている量を見つける

このように、給与表に書かれているのはワンちゃん・ネコちゃんに適切なフードの量を見つけるための最初の目安の量なのです。つまり、「この量から始めて、あなたのワンちゃん・ネコちゃんに適した量を見つけてください」という量であって、「この量のとおりに与えてください」という量ではありません。
このポイントを理解せずに食事を与え続けていると、毎日真面目に計量して食事管理を徹底しているつもりでも、実はワンちゃん・ネコちゃんがどんどん太っていく、または痩せていくという事態も起こりかねません。
給与表を正しく使って、ぜひワンちゃん・ネコちゃんの適正体重を維持してあげてください。適正体重の維持は、健康維持のための大切なステップです。

また、上記を繰り返し、ワンちゃん・ネコちゃんにふさわしい給与量にたどり着いた方も、定期的に(具体的には季節ごとに)給与量を再確認しましょう。
季節の温度変化などの影響で、ワンちゃん・ネコちゃんにとってのふさわしい給与量が変化することがあります。

給与量の正しい管理、そして年に 2 回の健康診断でワンちゃん・ネコちゃんの真の健康を保っていきたいですね。

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