犬と猫の「おいしさ」は人とは違う

  • 嗜好性
2015/05/29

【嗅覚がもっとも大事!】

犬と猫はまず最初に嗅覚でフードを選び、その後触覚(食感)でフードの固さや大きさを確認し、最後に味覚で味を感じています。ヒトと違い、視覚は犬と猫にとってあまり重要なものではありません。
また、これらの感覚は常に一定ではなく、環境や年齢などの影響で変わることがあります。

■嗅覚

においは、鼻粘膜に存在する嗅覚受容体の数や、鼻粘膜の表面積などに左右されます。
嗅覚受容体の数は、犬ではジャーマンシェパードの2億個から、コッカースパニエルの6,700万個と品種によりさまざまで、猫は約6,500万個と言われています。これは人間の1,000万個と比べて非常に多く、犬と猫がフードを選ぶ際に、嗅覚はとても重要な感覚となっています。また嗅覚には年齢や性別など、他にもさまざまな要因が影響します。

■触覚

食べにくい形や大きすぎるキブル(粒)のフードは、上手に食べることができず犬と猫に敬遠されてしまいます。また、形だけではなく食感も触覚に影響を与えます。例えば、子犬・子猫の乳歯や高齢期の弱った歯には、固すぎないキブルにすることで食感を良くし、嗜好性を向上させます。

■味覚

味は舌の表面にある味蕾という器官で感じています。味蕾の数は犬で約1,700個、猫は約500個で、人間の約6,000個と比べると、かなり少ないことがわかります。ですから犬と猫の嗜好性にとって、味覚は嗅覚ほど重要ではありません。
また、味の感じ方も犬と猫では異なります。下の図は犬と猫が旨味、苦味、酸味、甘味、塩味の5つの味をどの程度感じることができるのかを表していて、それぞれ頭数が多いほどその味をより感じられることを表しています。

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