尿路結石にならないための予防法は、日々の生活の中のちょっとした工夫でできるものばかりです。既にかかったことのある場合は、再発防止を心掛けましょう。
【①水を飲むように工夫する】
飲水量を増やすためには、容器を増やしたり、こまめに水を替え新鮮な水を飲めるようにしたりするとよいでしょう。また、“流水が好き” “陶器の器のお水が好き”など、好きなお水の飲み方を見つけることでたくさん飲むように促すこともできるようです。直接飲ませる以外にも消化の良いフードを与えたり、ドライフードにウェットフードをトッピングしたりすることで水分摂取量をふやすことができます。

【②いつでもトイレにいける工夫をする】
トイレが汚れている、落ち着いて使うことができないなどの理由でおしっこを我慢してしまうことも結石を作りやすくする要因のひとつです。多頭飼いの場合、お水やフードの器、トイレなどを「ペットの頭数+1つ」用意する「+1ルール」が推奨されています。特にネコちゃんは、他のネコちゃんと同じものを共有することを好まない場合があるので、トイレを「+1」用意してストレスなく自由に使用できるようにしてあげましょう。

【③太らせない】
太ってしまうと、濃いおしっこが長いあいだ膀胱にたまった状態になりやすく、結石のリスクが高まります。(下図参照)
こまめに遊んであげたりお散歩をしたりして運動量を増やしましょう。また、太りやすくなる要因のひとつに避妊・去勢手術があります。
避妊・去勢で長生きできることが報告されていますが太らせてしまっては台無しです。手術後は太らせないように気をつけましょう。

尿路結石症は寒い時期の発生が多いといわれますが、夏でも冷房効率のため部屋を閉め切りペットの活動範囲が狭まってしまうと、運動量や飲水量が減り、尿路結石のリスクが高まります。
上記のようなちょっとした気遣いや生活環境の見直しで尿路結石のリスクを低くすることができます。是非ワンちゃん・ネコちゃんのために水飲み場やトイレの工夫をしてあげてくださいね。