犬や猫のかかりやすい伝染病やワクチン接種の種類については、意外と知られていないことが多いようです。ワクチン接種とその効果について、正しく理解しておきましょう。
ワクチン接種が必要な理由、それは犬や猫のあいだにも、感染すると死亡率の高い、怖い病気が数多く存在するからです。
また、犬や猫の伝染病や感染症は、動物同士の接触以外に、空気やホコリを媒介として感染する場合があります。「室内飼育だから安心」ということはなく、定期的にワクチン接種をすることで、症状や死亡率を最小限に抑え、予防することができるのです。
特に子犬や子猫の場合、母犬、母猫からもらった免疫が切れる生後50〜60日頃が最も病気にかかりやすい時期です。生後40日頃には必ずワクチン接種をして病気に備えておくようにしましょう。
また、この時期には他の犬や猫との接触もさけましょう。
ワクチン接種の時期や回数は、かかりつけの獣医師と相談し、体調の良い日を選んで接種しましょう。
| 病名 | 症状 |
|---|---|
| 狂犬病 | 感染動物に噛まれたり、なめられたりすることで、全哺乳類に感染します。発病すると死亡率はほぼ100%。神経が冒され、全身に痙攣があらわれて死に至ります。年1回のワクチン接種が法律で義務付けられています。 |
| 犬ジステンバー | ウイルスにより消化器、呼吸器、目、歯、神経が冒されます。下痢、鼻汁、目ヤニ、発熱、痙攣、肉球の硬化などがあらわれます。死亡率も高く危険な病気です。 |
| 犬パルボウイルス感染症 | 排出されたウイルスは6ヵ月ほど感染力を持ち続け、激しい嘔吐、下痢、血便などの症状が現れ、脱水症状やショックをおこして死亡することもあります。子犬では心筋が冒されて突然死することもあり、子犬の死亡理由No.1の伝染病です。 |
| 犬コロナウイルス | 腸炎を起こす伝染病で、下痢、嘔吐がおこります。パルボウイルスと混合感染すると症状は重症になります。 |
| 犬伝染性肝炎 | アデノウイルス1型による感染症で、元気や食欲がなくなり、嘔吐や下痢、発熱、肝炎による黄疸がみられ、目が白または青く濁ることもあります。子犬では突然死することもある怖い病気です。 |
| 犬アデノウイルス2型感染症 | アデノウイルス2型による感染症で、肺炎、気管支炎、扁桃炎など、人の風邪のような呼吸器の症状(ケンネルコフ)を起こします。慢性化してしまうこともあります。 |
| 犬パラインフルエンザ | 犬インフルエンザウイルスによる感染症で、犬が集団生活しているところで発生しやすく、軽いと自然になおりますが、治りにくい咳、鼻汁、扁桃炎、気管支肺炎など、人の風邪のような呼吸器の症状(ケンネルコフ)を起こします。慢性化してしまうこともあります。 |
| 犬レプトスピラ症 | 人にも感染する病気で、腎臓や肝臓が冒されます。ネズミや感染した犬の尿が感染源。頭痛、発熱、元気がなく、食欲不振などの症状が見られます。屋外で活動する犬ほど感染しやすいので、予防が必要です。 |
| 病名 | 症状 |
|---|---|
| 猫ウイルス性鼻気管炎 | くしゃみや咳など風邪に似た病気。空気感染だけでなく、目ヤニや鼻水などの分泌物と接触することによって感染します。子猫が感染すると高い死亡率を示します。 |
| 猫汎白血球減少症 | 著しい白血球の減少が見られ、致死率の高い病気。腸炎、嘔吐、下痢をおこし急死することもあります。ウイルスは伝染力が強く、ホコリとともに運ばれるので、室内飼いの猫でも注意が必要です。 |
| 猫カリシウイルス感染症 | 猫ウイルス鼻気管炎同様、くしゃみや咳など風邪に似た症状がでます。ひどいときは口や舌に潰瘍や水泡ができ、食欲不振やヨダレが見られたり、肺炎を起こすこともあります。 |
| 猫クラミジア症 | 重度の結膜炎が主な症状の伝染病。目ヤニ、涙目に、慢性肺炎や鼻炎からくしゃみや咳、鼻水などの風邪に似た症状も見られます。 |
| 猫白血病ウイルス感染症 | 白血病やリンパ腫をはじめ、さまざまな疾病を引き起こす恐ろしい感染症。発病すると3年以内に80%が死亡するといわれています。 |
寄生虫についても、早めの予防と適切な処置が必要です。ワクチン接種のときに、寄生虫の検査も受けて、日頃から予防するようにしましょう。
蚊を媒介として心臓に寄生し、死に至ることもある恐ろしい病気です。血液検査で簡単にわかるので、ワクチン接種のときに一緒に調べましょう。
・慢性フィラリア症
乾いた咳が出て、お腹がふくれる「腹水」が特徴的な症状。
・急性フィラリア症
突然呼吸困難を起こして動けなくなり、茶色の尿(血色素尿)を出すこともあります。
・ノミ
激しいかゆみやアレルギー性皮膚炎、食欲不振や下痢をともなうことも。人間を刺すこともあるので注意が必要です。部屋とからだを清潔に保ち、駆除薬で予防します。
・マダニ
草むらや野外に生息しています。元々は2〜3mm位の大きさが皮膚に喰いつき血を吸うと、数日後には1cmくらいになることもあります。バベジア症、ヘモバルトネラ症などの病気を媒介することもあり、それが原因で貧血、発熱、食欲不振などを起こし、急性では死亡する例もあります。草むらに近づくときは注意して、定期的に駆除薬で予防します。






