犬のルーツ~人に寄り添うパートナー~

2016/11/25

みなさんのお家には、どんなワンちゃんがいますか?

世界中のひとびとから親しまれている犬ですが、ペットとしてだけでなく、牧羊犬や警察犬など、人間の仕事のパートナーとして活躍している犬もたくさんいます。 また現代では補助犬のような、日常生活に手助けが必要なひとびとをサポートする、という役割を担う犬もいます。

このように、ペットとして飼うという目的以外で、人間が犬と生活をともにする理由は、実は犬のルーツにあったのです。

犬は飼い主との主従関係を強く意識します。 これは犬の先祖となる動物の習性からきているのですが、さて、犬の先祖がどんな動物か、みなさんはご存知でしょうか?

犬の先祖は、オオカミであると考えられています。
現代の犬とオオカミを比べてみても、共通点が見られますね。
オオカミは群れを作って行動する動物で、その群れのなかには絶対的な上下関係が存在しているため、上位の者に服従する習性をもっています。
人間がオオカミと生活するようになったのは今から約1万年前で、餌付けしたオオカミを家の見張り番や狩猟の補佐役として家畜化したと言われています。
このようにして家畜化されたオオカミから、犬が生まれたと考えられています。

主従関係の強いオオカミの習性を受け継いだイヌは、やがて人間にとっての重要なパートナーに。
その後、狩猟、家畜の保護、警護、愛玩などの目的に合わせてさまざまな種類の犬が生まれ、今では約300種類以上の犬が存在しています。

たとえば、犬の人気ランキングで常に上位をキープしているプードルも、もとは水辺で働く狩猟犬でした。
人間が狩った獲物が水に落ちると泳いでそれを獲りにいくのが仕事で、その際に水がはねる音をドイツ語で”Pudel”と言うことから、プードルという名前がついたとされています。

そのほか、警察犬として今も活躍しているジャーマンシェパードはもちろん、なんとダックスフンドもその細長い体と短い前脚を活かしてアナグマの巣穴に入り、それを追い出す狩猟犬として働いていました。

また、ゴールデンレトリーバーなどの大型犬は今と同様、人間への忠誠心に富んだ犬種でした。現代でも救助犬や盲導犬として人間を手助けする役割を担うことが多いように、昔から、人間の仕事を手伝う使役犬として重宝されていたと言われています。

このように、現代では愛玩対象という側面の強い犬も、それぞれに違うルーツを持っています。
本来は狩猟犬だったという背景から、現代でも食欲旺盛な体質を受け継いでいる犬種が多く存在します。だからといってその体質のままに食事を与えると、運動量の少ない現代では肥満になってしまいます。
こうしたそれぞれの犬種の歴史的背景に目を向けるのも、犬の健康について考えるいい機会になるかもしれませんね。

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