前回は、1歳を過ぎたワンちゃん・ネコちゃんにとって、1年はヒトの約4年分に相当とすると、5歳以上のワンちゃん・ネコちゃんは半年に1回、健康診断を受けることをおすすめしました。では、実際に健康診断を受ける際の手順と知っておきたいポイントについてお話ししたいと思います。
健康診断を受ける際の3ステップと知っておきたいポイント
1、【検診に行こうと思ったら】まずは日時を決定しましょう
動物病院に行く前に電話で混み具合を確認し、可能であれば予約もしてしまえば、忙しい時間帯よりも余裕を持って診察してもらえるでしょう。
検査前にご飯を食べさせても良いか、などの注意事項は、検査の種類や年齢で異なりますので、動物病院に行く前に確認してみましょう。
2、【検診当日】その日の尿や便を持って行きましょう
尿や便の検査は、体のさまざまな情報を得ることができます。また、時間やコストが比較的かからないので、ぜひ検査してもらうことをおすすめします。尿や便を持って行く場合には、できるだけその日の朝いちばんに排泄したものをきれいな容器に入れ、なるべく時間がたたないうちに持って行きましょう。
ただ、動物病院で尿や便をとって検査したほうが良い場合もありますので、先に動物病院に確認しておくと安心です。
3、【検診後】食事についても相談しましょう
高齢になると、シニア用フードに変えるタイミングを迷う飼主さんも多いと思います。シニア用フードは、年齢や品種、健康状態などのさまざまな要因から選択します。老化のスピードには個体差がありますし、健康診断の結果によっては、特定の栄養素の補充または制限が必要になることもあります。例えば、初期の腎臓病では食事中のリンの制限が推奨されますし、心臓病も病状の進行に合わせて塩分を制限するなどの配慮が必要になります。また、一言で「シニア用フード」といっても栄養素のバランスにはメーカーによって少しずつ違いがありますので、“うちの子に最適な食事”を教えてもらいましょう。
言葉を離せない愛犬・愛猫のためにできること
飼主さんの多くは「1日でも長く、愛犬・愛猫と暮らしたい」と願い、また愛犬・愛猫も「1日でも長く、大好きな飼主さんと暮らしたい」と願っているはずです。そんな願いをかなえるために、何の症状もないときこそ、動物病院に行って、健康診断を受けてみませんか?