体重管理③太らせないための3つの心得

  • 肥満
2015/11/30

体重管理②のコラム内で、なぜワンちゃん・ネコちゃんを太らせると良くないのかをお話ししました。
肥満の原因は、主に食事のカロリーオーバーで、これは飼い主さんが食事を与えすぎてしまうことによって起こります。
そこで今回は、ワンちゃん・ネコちゃんの体重管理のための飼い主さんの3つの心得をお話ししたいと思います。

①毎日の食事量をしっかり決め、その量を守るよう意識する

ワンちゃん・ネコちゃんには、それぞれに適切な給与量を把握して与えることが大切です。『分かってはいるけど可愛い顔をして見つめられるとつい…』と食事とは別におやつを与えてしまう飼主さんもいらっしゃるかもしれません。その場合はおやつをあげるのではなく、一日の食事量を量って容器などに入れておき、その中から小分けしておやつやご褒美として与えると良いでしょう。
決めた量ではワンちゃん・ネコちゃんがどうしてもおねだりしてしまう場合は、食物繊維の働きを取り入れた、低カロリーの食事やお腹が空きにくく工夫された食事に変更することも考えてみましょう。
▶食物繊維(炭水化物)

②“犬や猫は思ったよりも小さい”ということを意識する

ワンちゃん・ネコちゃんがより身近な存在になっている昨今、ついつい何でもヒトと同じように考えてしまいがちです。
例えば5㎏のワンちゃんが5.5kgになっても、『たった0.5kg』と、特に気にならないかもしれません。しかし実際には体重は10%増えており、50㎏のヒトであれば55㎏になったことと同じです。『○○kg 増えた、減った』と考えるより、『○○% 増えた、減った』と考えてみましょう。

また、ついつい『ちょっとだけだから』と思って与えてしまうおやつも、意外とワンちゃん・ネコちゃんにとっては高カロリーな場合もあります。ヒトと比べるとワンちゃん・ネコちゃんは思った以上に小さく、1日の必要カロリー量も少ないのです。

③本当に食べ物を欲しがっているの?

特にワンちゃんの場合、食事を与えると、与えただけ食べる傾向があるため、飼主さんからすると一見食事が足りないように見えてしまうかもしれません。しかしこれは犬の祖先であるオオカミが群れで生活していた時代の習性の名残と言われています。群れのリーダーが先に食べ、リーダー以外はそのあといっせいに食べるため、『食べられるときに食べられるだけ』食べようとするのです。
ワンちゃん・ネコちゃんを満足させる手段は食べ物だけではありません。何か物足りなさそうと感じるときは、お散歩や遊びなどでコミュニケーションを取って満足させてあげましょう。

【さいごに】

ワンちゃん・ネコちゃんを肥満にさせないためには、飼い主さんが体重に関してきちんと関心を持ち、管理してあげることが大切です。
太らせないための、食事のしつけやこまめな体重チェックは、習慣化してしまえば難しいことではありませんし、定期的に体重を量るだけでも健康管理に役立ちます。ワンちゃん・ネコちゃんがより長く健康で楽しく過ごすためにも、できることから少しずつはじめてみましょう。

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